安心して建設業界で働くことはできるのか    小学校解体工事の議案審査から

今回の議案には、江戸川区立小中学校の教室棟外解体工事請負契約が4件ありました。

いずれも、低入札価格調査が行われました。

履行可能と判断されていますが、資料をみればそのいずれもが、かなりの低入札です。

 

契約金額(税込み) 予定価格(税込み) 落札者 入札方法
二之江小学校 166,650,000円 264,099,000円 株式会社フジムラ 総合評価
瑞江第三中学校 138,490,000円 277,607,000円 株式会社美禅 総合評価
篠崎小学校 92,999,500円 184,184,000円 株式会社美禅 一般競争
南小岩小学校 92,290,000円 184,646,000円 株式会社美禅 一般競争

 

 

しかも、総合評価方式がとられていますが、入札経過調書をみると地域・社会等貢献点数がゼロ点である業者が落札しています。

これでは、環境配慮や障害者雇用対策、災害協定などの地域社会貢献がある業者を選ぶはずであるのに、まったくない業者に決まったということになります。

それほどまでに、圧倒的な低価格であったのです。

 

納める税金の使い方として無駄遣いはよくありません。

しかし、そこで働く方の安全や賃金はきちんと守られているのかどうか…、その点をよく見ることが必要です。

 

区は、低入札価格調査を行う場合、必要な書類を提出してもらい、面談を行っているとのことでしたが、

その書類には労働者の賃金台帳などの書類は入っていませんでした。

 

どのような雇用条件で働いているのか確かめるすべがありません。

そこの現場で働く人にきちんとした賃金が払われていることが大切だと思います。

今、工事現場は、外国から来た方が働くことも多くあります。

未熟練労働者も含め、すべての働く人たちが安心して働くことのできる環境を整えていくことが必要です。

 

 

6月には公共調達基本(公契約)条例が改正されます。

チェックが必要です。