親元で暮らせない子どもたちの育つ場所 里親について 2020年第2回定例会本会議質問③
里親って何でしょう。
親元で暮らすことができないお子さんを、親に代わって育てること。
興味はあるけど、そんな思い責任はとても負えない…。
でも児童虐待の話を聞くと、子どもが可哀そうだと居ても立っても居られない。
まだまだ、身近ではないと思います。
江戸川区にも児童相談所ができたので、これまでより関心が高まってくると思います。
でも虐待は189で通告して終わりではありません。
子育て子育ちを見守っていける地域にしていくこと。
抱っこボランティアを行っている団体もあります。
里親をテーマに本会議質問を行いました。
以下質問文と答弁です。
本区の児童相談所「はあとポート」は、子ども家庭支援センター機能も集約し、18歳未満の子どもに関する総合相談窓口となっています。虐待を疑う場合、児童相談所に通告すれば、問題が解決というわけではありません。必要に応じて子どもたちを一時保護し、まずは家庭に戻すことを考えますが、子どもの様子やその家庭の状況によっては、児童養護施設への入所や、里親に委託します。いずれにしてもこのような社会的養護を経験した子どもも、地域に戻ってきますので、子育て、子育ちを見守ることのできる地域をつくっていくことが重要だと考えます。
現在、本区では約300人が施設で暮らしており、40名弱が里親の下で暮らしています。2017年に国が行った検討会で「新しい社会的養育ビジョン」を示し、里親委託率を5年から10年をめどに「小学校入学前は75%以上、入学後では50%以上」とする数値目標を定めました。子どもたちが家庭的な環境で生活できることは大切な視点ですが、施設にも求められる役割はあり、今すぐに達成できるわけでもありません。しかし、里親家庭がたくさんあることは、社会的養護に関心が高い地域でもあります。
まずは、本区の里親を増やす取り組みと、それに対しての反応と効果はどうであったのか、また、里親を支援する体制についての状況を伺います。
区長答弁:里親を増やす取り組みをしている。18家庭から24家庭に増えている。フォスタリング機関とも連携している。
次に、昨年4月に開設した乳児院について伺います。先日、親と離れて暮らす子どもたちにぬくもりを届ける、抱っこボランティア団体の方からお話を伺いました。乳児院で過ごす子どもは、1対1の職員配置ではないため、泣いてもすぐに抱っこしてくれるスタッフはいません。そこで定期的に、乳児院や児童養護施設にサポーターとして入っています。その他、施設の子ども、里子、養子、一般家庭の子どもたちが垣根なくふれあう交流イベントも開催しています。抱っこボランティアから、里親制度や養子縁組制度についての理解を深めることにもつながっているとのことです。
そこで、開設からの乳児院の状況と、ボランティアの受け入れなど地域とのかかわりについて伺います。
区長答弁:乳児院では8名を受け入れている。ボランティアは今後募る。
また、里親には、週末里親、あるいは季節里親という、乳児院や児童養護施設で過ごす子どもを、夏休み、冬休み、土日祝日など、学校などがお休みの期間に数日間、家庭で預かる制度もあります。東京都では「フレンドホーム」と呼んでいますが、子どもにとっては、家庭で過ごす経験ができますし、養育里親はハードルが高いが、数日間ならできると考える方もいると思います。週末里親、養育里親と段階的に示すことで、より社会的養護への理解が深まると考えます。来年、児童養護施設が開設されますが、それに先んじて、週末里親と養育里親を併せて周知し募集してはいかがでしょうか。お考えをお聞かせください。
区長答弁:やっていく。
さらには、乳幼児については、虐待リスクの高い母子の場合、一時的には分離する手段を取らざるを得ないかとも思いますが、その後、地域でその親子を見守ることのできるよう、丸ごと里親家庭で見ていくことも考えられます。親自身が家庭的環境での生活経験が乏しく、どう自分の子どもを育てていくのかわからない場合もあります。
親子丸ごと里親の下で生活するという、このような新しい形があってもよいと考えます。可能性についてはいかがでしょうか。伺います。
区長答弁:18歳以上は枠組みから外れる。母子生活支援施設の中で対応していく。