児童養護施設や里親を巣立つ後の支援(アフターケア)について 2020年第2回定例会本会議質問④

虐待という言葉をよく聞くようになりました。

そして、施設で育つことや、里親の下で育つ子どもたちがいることを、私たちは知るようになってきたと思います。

 

先日、社会的養護を経験したブローハン聡さんのお話を伺う機会がありました。

彼は11歳から19歳までを児童養護施設で過ごします。

フィリピン人の母親と日本人の父親の間に生まれ、父親が認知しないこともあり、無国籍状態でした。

次の新しい父親からは、激しい虐待を受けます。

身体と感情を切り離すことや、家に帰ってくる足音で、今日やられるかどうかがわかったと生々しく語ってくれます。

 

14歳で大好きだったママが亡くなってしまったこと。

19歳で看護学校に進学したけれど1年でやめたこと。(すごく勧められ進学したが合わなかったこと。その学費の借金の額にビビっていたこと)

26歳で自分の道を歩もうと思ったこと。

 

退所後の支援に何があったらよいのかを伺いました。いろいろあったのですが、印象に残ったのはこの3つ。

緩いつながりがあること。

普段からつながれる場所があること。

当事者がライフストーリーワークをできるように。

 

私がこうして書くと、どうしても彼の声を切り取ることになってしまいます。

 

児童養護施設出身の3人の視点から社会を考え、新しい未来を作るための”声”を発信する情報発信番組

「THREE FRAGS 希望の狼煙」というサイトを持っています。

ぜひチャンネル登録をしてご覧ください。

 

また、私が参加した「夜の街歩きスタディツアー」は、一般社団法人Colabo が行っているものです。

「私たちは買われた展」に行った時の報告はこちらと書きたかったのですが、妊娠SOS東京(現在はピッコラーレ)のとともに報告していました(;^_^A  → 妊娠SOS東京の勉強会に参加してきました。

そして自立支援ホームについての報告はなんとHPに掲載していないという…。リンクを張ります。

家族と暮らせない子どもをひとりぼっちにしないために 児童養護施設退所者等のサポートを

 

 

以下質問文です。

児童養護施設や里親家庭から巣立つ若者たちへの支援、アフターケアについて2点伺います。

高校卒業と同時に児童養護施設等を巣立つ子どもたちのなかには、進学を希望しているにも関わらず、経済面や、生活面での不安からあきらめざるを得ない子どもたちがいます。昨年5月末の調査によると、全高卒者の73.6%が大学や専修学校などへ進学しますが、児童養護施設、里親委託児の進学率は38.55%と低く、就職が多くなっています。

調布市にある児童養護施設を視察し、自立支援コーディネーターにお話を伺いました。入所中から、退所後の自立に向けたセミナーを行っており、進学希望の子どもたちには奨学金の情報を伝え、学費や、生活資金の家賃や食費などの金銭面でのシミュレーションをします。収入は奨学金やアルバイトであり、経済的にギリギリであることが試算からもわかりました。

就職希望の場合も、離職率が高いこと、家賃の支払いに困窮することなども伺いました。

そして、最近は、社会的養護経験者が自ら声を上げるようになってきました。経済的な負担、体調を崩した時の不安、どこに相談したらよいかわからない、さみしいなど、頼りにくいというのが現状のようです。

人とのつながりをたくさん作り、何重にも支援の網が張られ、何かあったときにやり直しができるように、こうした若者たちに社会で独り立ちするまでの支援が必要だと考えます。たとえば安価で良質な住居の提供や、居場所やつながりが持てること、あるいは、基金を創設し、広く寄付を募り、資格取得などのための給付型奨学金をつくるということも考えられます。

本区では児童養護施設等の退所後の支援である、アフターケアをどのようにお考えかお聞かせください。

区長答弁:必要である。研究する。区の特性を勘案しながら、施策を組み立てる。

 

 

また、10代の子どもたちの支援について伺います。

NPOが行う「夜の街歩きスタディツアー」に参加しました。繁華街を歩き、大人たちの目には見えにくい現状を解説してもらうものです。親元で暮らす子どもが、家出し、昼間は何とか過ごすことができても、夜になりいく場所がなく、街をさまよう子どもたちがいること、そしてこうした女の子たちに声をかける風俗産業のスカウトマンがいることを聞き、街の見え方が一変しました。スカウトマンは困っていることに親身に相談にのり、仕事を世話し、宿泊場所も用意します。しかしそれは性産業であり、お店とのトラブルがあれば、別のお店を紹介します。ツアー担当者が「福祉が性産業に追い付いていない」と言った言葉が耳に残っています。

そのような状況が予期せぬ妊娠につながることもあり、相談できず、ひとりではどうにもならない事態に発展しているケースもあります。

非行や家出を繰り返す原因となっている、心理的虐待やネグレクトなど家にいられない事情を解決していく必要があります。

このNPOでは2年前から、中高生世代中心の10代女性を支援するため、「つぼみカフェ」というバスを改装した無料カフェを新宿、渋谷で定期的に開いています。

本区でも、「子どもを守る」という強い気持ちで、はあとポートの開設にこぎつけました。義務教育終了後から、概ね20歳までの子どもたちに、生活場所、食事、相談ができる環境を提供する自立援助ホームという施設があります。児童養護施設退所後の子どもたちが入所するほか、18歳から20歳という制度のはざまにいる若者が入所することもできます。

就労し、自立をめざそうとする子どもたちのために、自立援助ホームのような施設を誘致することも必要だと考えますが、お考えをお聞かせください。

区長答弁:やってくれるところがあれば是非にと思う。