鹿児島市の保育士・保育所支援センターの取り組みについて~視察報告④~
最終日は鹿児島市の保育士・保育所支援センターについて視察しました。
鹿児島市においても就学前人口は減少していますが、待機児童が増加しています。2015年は24名、2016年は151名、2017年は252名の待機児童となっています。
施設を整備しても、保育士不足で定員数の保育所を開設できないという事態が発生します。
待機児童解消に向けて保育士の安定的な確保が喫緊の課題と考えていたことから、2016年7月、鹿児島市に、保育士・保育所支援センターを設置しました。
保育所等に関する募集採用状況を把握し、求職者のニーズにあった就職先の提案をコーディネーターが行います。
潜在保育士の再就職を支援する研修もハローワークと連携して今年の11月に実施予定です。
2016年度は求人登録数369件、求職登録者数249件、マッチングを80件行ったところ74件が成立しました。これほどまでに効果があるとは思っていなかったとのことです。
「私にとっての働きやすい職場」を提案することがコーディネーターが苦労するところであり、高い採用決定につながっているとのことでした。
今後の課題は業務が多忙なことから増員の要望が来ていること、潜在保育士の再就職はフルタイムは難しいため、養成機関卒業生のさらなる取り込みが必要ということでした。
労働環境についての相談もあり、改善に向けての指導も場合によっては行うということで、やはり、安心して働ける職場環境が大切だと感じました。