区議会報告 -予算特別委員会からー

予算特別委員会では、伊藤ひとみと、私、本西光枝と交代して全審査に当たりました。

介護保険の基礎調査について質問いたしました。

予算特別委員会

予算特別委員会

平成30年度から平成32年度を計画期間とする「第7期の熟年しあわせ計画及び介護保険事業計画」の策定にむけて、来年度基礎調査を行うことが示されています。第6期の策定に向けて行われた基礎調査は、一般高齢者、介護予防事業対象者、介護事業対象者、ケアマネを含む介護事業者を対象として専門事業者によって行われました。

要支援・要介護状態になった時、介護サービスを利用したとしても、それだけで要支援者・要介護者の在宅での24時間の暮らしをカバーすることは難しいのが現実です。「第6期介護保険事業計画及び熟年しあわせ計画改定のための基礎調査報告書」からも、「家族」の支えがが、在宅の暮らしを続けていくうえで、必要不可欠なものであることが伺えます。しかし、このような家族介護の実態が、明らかになっていないのも又現実です。

「介護」と「育児」あるいは「子どもの療育」、「看病」といった多様なケアを二重三重にしているケースや、40歳未満の介護者が転職や失業を余儀なくされたケース、同居が難しく、一人暮らしの親の家に週に何度も通っているケースなど、私が関わった介護現場だけでも様々な事情を抱えた家庭がありました。これらの家族介護者は、睡眠が中断されたり、自由に過ごせる時間が殆どなかったり、あるいは自分自身の健康に問題が生じたりと、介護者自身の生活に少なからず影響を受けています。

こうしたことから第7期の事業計画策定に向けた基礎調査では、これまでの調査内容に加え、家族介護の実態、介護者の生活の状況や抱えている問題、不安、そして家族介護者がどのような支援を必要としているのかを把握するため、家族介護者を対象とした調査を行うべきと考えますが、その点についての考えを聞きました。

「前回行った調査でも家族のどなたが介護しているのか、年齢を聞いている。次回は介護保険事業計画を策定する中で国も今そういった部分の把握についてどういう調査をしたらよいか研究をしていると聞いている。夏ごろにでると聞いているので、調査手法も見させてもらい、それも見ながら、どういった形で調査するかを考えていければと思っている。」とのことでした。

総務省の2012年(平成24年)に行われた「就業構造基本調査結果」によると、家族の介護等を理由に離転職する方が年間10万人に達したとの報告がありました。

また、先日公表された毎日新聞と介護・ヘルスケア事業会社のインターネットインフィニティ」の共同調査によれば、回答したケアマネの何と55%が、介護家族と接する中で「殺人や心中が起きてもおかしくないと感じたことがある」と答えています。早急に、江戸川区の実態を把握する必要があると考えます。

この度の介護保険制度改正では、地域支援事業の給付管理は自治体となり、どのようなサービスを、どのような給付水準に持っていくのか、その場合の給付と負担をどう考えるのかにより、自治体ごとに大きな違いが出て来ると言われています。「第7期の熟年しあわせ計画及び介護保険事業計画」を策定するに当たり、事業設計の前提となる非常に重要な調査を、目的意識をもった形で実施するよう求めました。