電力自由化が日本をどう変える?
最近、「電力自由化ってなんなの?」とか「どうしたらいいの?」という話を聞くようになりました。
この4月より家庭や小規模事業所も東京電力以外からも電気を買うことができるようになります。
そこで、電力自由化学習会「電力自由化が日本をどう変える?」を受講してきました。講師は市民電力連絡会会長の竹村英明さん。
私は3.11の福島第一原発事故の後、目に見えない放射能の恐ろしさに、心底原発はいらないと思いました。いったんは国内の全原発が止まったものの、政府はまた重要なベースロード電源と位置づけ、現に一基を動かし始めました。あれだけの事故なのに、また同じ事故が起こることもあり得るのになぜ…。
「おかしいだろ、これ!」と叫ばずにいられません。
お話を聞いた末、自然エネルギー(再生可能エネルギー)で発電している電気を買うことで、社会は変えられるというということ!
目先の料金やサービスで惑わされることなく、再生可能エネルギーを選び、石炭、原子力は選ばない!と声を上げましょう。
ぜひぜひ、デンキエラベルでパワーシフト宣言をして、脱原発です。
4月にすぐに変えるのではなく(まだ再生可能エネルギーを扱う電力会社の準備が整っていないようなので)様子をみて、じっくり選んでよいとのことでした。
<詳しく知りたい方は以下もお読みください>
電力自由化は1995年から始まり、この4月開始の家庭や商店などで使われている、低圧電力が自由化されれば国内100%となります。
電力システム改革は世界の流れ。
発電、送電、小売りの分離、それぞれの効率化を目指し始め、OECD諸国の中で「改革」していないのは今や日本だけという状況です。
ちなみに自然エネルギーと日本では言いますが、世界では再生可能エネルギーと呼びます。そして、技術が確立されている、太陽光、風力、水力、バイオマス、地熱発電をさします。新エネルギーという言葉は再生可能エネルギーとは別ですのでお間違えのないよう。
さて、日本ではどのくらいの電気が使われているのでしょう。
過去最大の電力需要は2001年の1兆kWh。
年々微減しており、今の需要は8457億kWh(2011-2014平均)だそうです。
将来の電力需要は7500億kWh。人口は減っていきますし、省エネ家電も開発されますものね。
環境省が平成23年と24年に行った日本の再生可能エネルギーのポテンシャル(潜在力)調査では、なんと風力発電だけで日本を「4つ」まかなえる結果に!(H23調査)
経済性や野鳥保護、景観、人への影響などを配慮し、H24の環境省の導入可能量の推計は8000億kWh。 すごい! 本当に脱原発できますね。
先行している、海外で起こっている驚愕事実は、ドイツでは再生エネルギーが50%、スペインは風力だけで60%だそうです。電力システム改革と普及がマッチングしたからです。
しかし、このような真の電力自由化を阻む「障壁」が日本にはあるとのこと。
電力小売り会社には厳しい条件が課せられました。
30分同時同量義務、FIT電源からの調達による上乗せ価格先払い負担、使える再エネ電源が極端に少ないなどなど。
ここは課題です。
電力自由化にむけ、私たちにできることは、「使わない、独立する、奴隷になる、制御する」のどれを取るのか。
関係を切ってしまっては仕組みを変えられないので、再生エネルギーを選ぶこと!石炭、原子力は選ばない!と声を上げる。安易な広告に惑わされない消費者の選択を。とのことでした。