監査委員はだれが担うべきなのか  ー第2回区議会定例会本会議質問ー

今回の本会議質問では、3つのテーマを選びました。

1つ目は監査委員についてです。

 

もうかなり前になりますが、

2017年の夏に、「議会のチェック機能を本気で考える ー議選監査委員、新公会計制度と決算審査、シチズンシップ教育、議会基本条例研修ー」がありました。

自治法改正で議会選出の監査委員を出さなくてもよくなったことからテーマに上がったのです。

そこで私は当然、江戸川区議会においても、この監査委員について議論がなされるものと思っておりました。

しかしいつになっても、このことは議題に上がらず…。

 

当時、生活者ネットワークの二人で会派を組んでおりましたので、理事会には入れず、報告を聞くだけでした。

議会内で議論していくことだとは思いますが、

江戸川区の不適切発注の件もありましたので、今回、区長に監査について質問することにしました。

通告は以下です。

 

1.監査機能の向上について

(1)識見委員2名、議会選出委員2名という監査委員の構成についての見解は

(2)議会選出監査委員について二元代表制や監査の独立性の観点から、どのように整理しているのか

(3)監査委員制度のあり方を検証しては

 

質問を終えて思ったことは、

正直に言います。まさか、1946年当時の国会での質疑を区長が答弁で持ち出すとは…。

答弁を聞きながら、

昨年、議会研修でお呼びした大津市議会の元事務局長が話されていたことが頭に浮かんでいました。

(ちなみに大津市議会は議会選出の監査委員を廃止しています。)

「今、議会選出の監査委員制度を議員提案されたら認められないと衆議院法制局の人が言っていた」ことをです。

詳しくはこちらの記事にあります

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

だから区長は

「監査委員制度は時代に合わせた研究が必要だ」

との答弁だったのでしょうかね。

 

 

以下、質問文と答弁です。正式なものではありませんのであしからず。

正式版は区議会のHPに2か月後くらいに掲載されます。

 

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●質問文

まず、江戸川区の監査委員制度について伺います。

監査委員は、区の財務事務や事業執行が適正かつ効率的に行われているかをチェックする、自治体運営にとって極めて重要な機関です。本区では現在、人格が高潔で行政運営に関し優れた識見を有する委員2名と、区議会議員のうちから選任された委員2名、計4名で監査委員が構成されています。

監査の対象は、定期財務監査、財政援助団体等監査、工事監査、決算審査、基金運用審査、健全化判断比率等審査など多岐にわたり、いずれも高い専門性が求められます。

一方で、2017年の地方自治法改正により、議員のうちから監査委員を選任しないことができるようになりました。つまり、議会選出の監査委員は、必ず置かなければならない制度ではなく、各自治体が監査機能と議会機能のあり方を踏まえて選択すべき制度となっています。

議員は本来、議会の一員として、区長部局をはじめとする執行機関をチェックする立場にあります。しかし、監査委員は地方自治法上、首長から独立した執行機関の一つでありますが、首長が議会の同意を得て選任するものです。議員が監査委員を兼ねることは、議会の構成員でありながら執行機関の一員にもなるという、やや分かりにくい立場を生みます。

また、監査委員には守秘義務があり、議会選出監査委員が監査を通じて得た情報や問題意識を、どこまで議会活動に活かせるのかについては、難しさがあると考えます。

もちろん、議会選出監査委員には、住民代表としての視点を監査に反映できるという側面もあります。しかし、その役割は、議員が監査委員になることによって果たすべきなのか、それとも、監査結果や決算審査意見書を議会が十分に活用し、決算特別委員会や常任委員会で行政監視機能を高めることによって果たすべきなのか、改めて検討する時期に来ているのではないでしょうか。

23区では、議会選出監査委員を全廃した区は確認できないものの、例えば杉並区は2018年に監査委員条例の一部を改正し、議員のうちから選任する監査委員の数を、2名から1名としました。

本区では過去5年間で1600件を超える常態的な不適切発注が明らかになりました。包括外部監査制度も導入し、今定例会には契約議案が上程されています。また、内部統制制度についても江戸川区内部統制基本方針(案)について、意見の募集を終え、整備に取り組んでいます。

監査の独立性と専門性をさらに高める観点からは、公認会計士、税理士、弁護士、行政実務経験者、技術職経験者など、より専門的な識見を有する人材を監査委員に登用する選択肢も考えられます。

議会としても議論していくべきことと考えますが、区長に3点伺います。

 

1点目は、区は、現在の識見委員2名、議会選出委員2名という監査委員の構成について、監査の独立性、専門性、実効性の観点から、どのようなご見解をお持ちでしょうか。

 

2点目、議会選出監査委員について、議員としての行政監視機能と、監査委員としての守秘義務・合議体としての職責との関係を、どのように整理しているのでしょうか。

 

3点目、2017年(平成29年)の地方自治法改正により、条例で議員から監査委員を選任しない選択が可能となったことを踏まえ、江戸川区としても、議会選出監査委員の存廃あるいは人数についても含め、監査委員制度のあり方を検証する必要があると考えますが、区長のご見解を伺います。

 

●答弁

斎藤区長

それでは、本西議員の質問にお答えをしてまいります。

初めに、監査機能の向上につきましては、局長からお答えをいたします。

2点目の議会選出監査委員についてでございますけれども、議員の行政監視機能と監査委員としての職責を兼ねることに関しましては、地方自治法の第196条に監査委員に監査委員の選任については、議会の同意をいただき、識見を有する方および議員のうちから選任するという規定があります。 条例で、委員のうちから監査委員を選任しないことができることは、但し書きで規定をされています。 また、監査委員には、地方自治法により、守秘義務と職務を遂行するに当たっては、常に公平不変の態度を保持して監査を行わなければならないという規定があります。 そのように整理をしております。

次に、議選監査委員を含めた監査選監査制度の検証についてお答えをいたします。 議選の監査委員の仕組みが生まれた背景としましては、1946年の第1次地方制度改正時の国の考え方があります。 当時の国会答弁の内容を一部引用をさせていただきます。 監査事務は、本来は会計や経理方面に関する専門的知識、経験によってのみ行いうるものであるが、監査が多くの場合、行政の批判などとなるため、議員のように規則されない。 規則は縛りがあるという意味だそうですけれども、議員のように、規則されない独立の地位にあるものを同時に伴っていなければ、目的に適合する徹底した監査は行い得ない。 特に、都道府県や大都市においては、部局長等に対する直接的具体的な行政の批判などをするのであるから、学識経験者の中から選ばれた監査委員のごとく、一般人と同様の地位にある者を挙げて、一般人と同様の地位にある者のみの力ではなかなか実績を上げることができない。 以上です。

私達にとって、議員の皆様は威厳のある存在でもありますし、言葉は大変重みがあると思っていおります。 よって、この考え方は今でも生き続けているのではないかというふうに認識をしております。ただ一方で、監査委員制度については、常に時代に合わせた研究が必要だと思います。

 

監査事務局長

私からは、監査機能の向上についての最初のご質問、監査委員の構成の見解についてのご質問にお答えさせていただきます。 監査委員につきましては、現在、弁護士である代表監査委員一部上場企業におきまして長年にわたり、内部統制制度の責任者としての経験を有する。識見監査委員、そして議員選出監査委員ともに十分な知見をお持ちで、ございます。

定数につきましても、地方自治法江戸川区監査委員条例が規定する。 人数を満たしておりまして、現体制で適正な監査を行っていると認識してございます。 以上でございます。