土木技術者の実践要綱 第70回利根川治水同盟治水記念大会にて
第70回利根川治水同盟治水記念大会。
今回は茨城県常総市での開催です。
ここは、2015年9月関東・東北豪雨で大規模な水害が起こったところ。
江戸川河川事務所の事業概要をみると、堤防の整備状況は江戸川(全体約107キロ)では堤防が完成済みは約7割。中川(全体約42キロ)では約8割。
実はまだ完成してないところが残っているんです。
基調講演は、作家・土木史研究家の高崎哲郎氏
パナマ運河建設に携わった唯一の日本人である青山士(あおやまあきら)技師のお話でした。
鬼怒川の改修計画や荒川放水路の建設、信濃川大河津分水路の改修工事を指揮した方です。
「広く後世の人類のためになる仕事をしなければならない」との精神を貫いたそうです。
資料として本を抜粋して配布されたのですが、その中に無教会主義クリスチャンとあり、講演者からもクエーカーであったと話されました。
クエーカーは戦争反対の立場をとるプロテスタント系です。下妻基督友会も載っています。
(余談ですが、広島平和記念資料館の附属展示施設にシュモーハウスがあります。こちらは、アメリカのクエーカー教徒が原爆投下に心を痛め、住まいを失った人々のために家を作りました。集会所が残っています。)
青山さんは土木技術者の実践要綱も作成してます。しかも戦前にです。
実線要綱は11の項目からなりますが、6に「土木技術者は個人的利害のために、その信念を曲げたり、あるいは技術者全般の名誉を失墜するような行為をしてはならない。」とあります。
講演者は、「土地を8億も割り引いて1億で売るのはダメ。政治の忍び寄る手があっても常に蹴とばそう」とおっしゃってました😊
最後大会決議をするのですが、これには八ッ場ダムや、江戸川区で行われている高規格堤防も入ってます。
私は反対しているので拍手はしないのですが、あれっ?
足立区帰ってる。葛飾区も会場にいない!
もしかして意識的にいないのかしら…。