地域資源とつながる子育て支援を~2019年度予算審議から
子育ては家庭で抱え込まず、子どもを地域の子どもとしてとらえること。社会全体で子どもの成長を見守ることが児童虐待の予防につながります。行政は、子育て家庭をしっかりサポートすることに加え、地域とつなげていく仕組みをつくっていくことが必要です。
現在、妊娠がわかったら、健康サポートセンターに届出をします。保健師と面談をすることで専門家につながり、必要な時に気軽に相談ができるようになりました。
「ぴよママギフト」という区内商店街連合会で使用できる商品券のプレゼントもあります。出産についての知識やこころがまえ、出産準備や赤ちゃんのお世話などについては、ハローベビー教室で学ぶことができます。平日の2日間コースと、土曜の1日コースがあり、母親だけでなく父親も受講可能で希望する人が受けられます。出産後は希望する人に、助産師又は保健師が訪問し、赤ちゃんの体重測定・授乳などの育児相談やお母さんの健康相談もできます。希望しなかった家庭へは、地域を担当する子育て見守り員が訪問などにより、これからの健診や予防接種、子育てひろば、相談窓口など子育てに役立つ「子育て情報バッグ」を届けてくれます。
新年度予算で示された、「0歳児家庭サポート事業(よちよち応援隊)」も始まります。これは保育サービスを利用していない家庭に、家事支援サービスを希望者に対し14時間提供されます。また、産後ケア事業(通所型)も東京臨海病院に加え、まつしま病院でも行われることになりました。
しかしこれでは、希望する人は支援を受けることができますが、希望しなげれば妊娠届出時しか行政につながる機会はありません。ハローベビー教室は必要な方が受講できること、新生児訪問は全員に行うことが望ましいと考えます。さらに、子どもを授かったことを機会に、地域とつながることのできるよう、人とのつながりをつくる仕組みが必要です。たとえば、ギフト券であれば使える先が示されますので、赤ちゃんのいる生活に関係する社会資源が一覧で見ることができ、たくさんの子育て支援があることを知ることができます。
区内には、20年以上産前産後支援を行っているNPOや、民間の子育てひろば、その他にも保育付きの講座や、離乳食講座、おっぱいマッサージや、産後の身体の回復のための教室などさまざまにあります。こういった地域の子育て関連事業に取り組む個人や、団体の力も引き出し、活性化できるような形が必要だと考えます。