第4回区議会定例会報告 2 -プラスチックごみ削減についてー
もう一つのテーマの「プラスチックごみについて」です。
江戸川・生活者ネットワークは毎年、荒川河川敷船堀橋近辺でゴミを拾い、それらの組成調査と川の水質調査を行う、荒川クリーンエイドという活動に参加しています。荒川流域約170ヶ所で行う中でペットボトルのごみが一番多いのですが、私たちのエリアは河口付近のせいか、今年は特に劣化したレジ袋や食品トレーの細かい破片が目立ちました。
環境省の調査では、海洋を漂流・漂着するごみの70%を廃プラスチックが占めています。紫外線や熱で劣化し、崩れて細かくなった5㎜以下のプラスチック片をマイクロプラスチックと呼びます。プラスチックは油に溶けやすいPCBなどの有害物質を吸着する性質があり、プランクトンと間違えて摂取した魚介類から食物連鎖によって、有害化学物質が濃縮されて蓄積することで、海洋生態系への悪影響が危惧されていることが、報告されています。
また、世界各地の海岸に打ち上げられたクジラやシャチなどの内臓には、プラスチックの廃棄物が詰まっており、胃の中で消化されないための栄養失調であったのではないかという報道も聞くようになりました。
このように大きな問題となっている「マイクロプラスチック」を削減していくためにできることを、提案を含め質問しました。
私たちは、毎年東京都地域消費者団体連絡会の調査に参加して、区内の大手スーパーで「レジ袋辞退調査」を行っています。今年の調査では19.3%と、ここ3年「辞退する人」の数が減っています。東京都全体では、2015年度の報告では有料化している店舗のレジ袋辞退率は72%、無料店舗の辞退率は32%という結果でした。この結果から、有料化はレジ袋の削減に有効と読み取れます。
「江戸川区廃棄物減量推進審議会」でレジ袋の有料化について具体的な取り組みを検討したらどうか。
答弁 レジ袋の有料化は、事業者の自主的な取り組みだが、「審議会」で議論してもらい、区 に意見をもらうことはできるという前向きなものでした。
また、環境教育の観点での質問です。小学校では、全4年生に「えどがわく ゴミダイエットにチャレンジ」という冊子が配られています。この冊子は、ごみの出し方やごみ処理の流れについての記載はありますが、プラスチックごみが環境に与える影響については記載がありません。東京都環境局では今年「東京のポイ捨てが、太平洋の海ごみになっている」というパンフレットを出しており、毎年800万トン以上のプラスチックごみが海に流出し、2025年には海の魚3トンに対しプラスチックごみが1トンに、2050年にはプラスチックごみが、魚の量を上回るとあります。
日常の中にプラスチック製品がない生活は、もはや考えられません。私たちの出したプラスチックごみが、生態系の循環の中で、将来的に環境に与える影響ということを踏まえて、
環境教育として、プラスチックごみ削減類が環境に与える影響さらに「発生抑制のリデュースや再使用であるリユース」について学び、そこから日常生活でのマイバッグ、マイボトルの使用の重要性や実践につなげ全行的に進めてはどうかと質問しました。
答弁 教育長より、「私たちの江戸川区」(副読本)にもプラスチックの環境への影響は掲載されていないので、今後、編集時に含めて考えるということでした。