あまりに強引すぎやしませんか。議員定数削減がこんなにも簡単に決められてしまうとは。

2027年度の区議会議員選挙から現在の44名の議員の数を2名減らすという、議員発の条例案が上程されました。

しかも、発議者に名を連ねているのは自民党と、公明党のすべての議員。

ほかの議員は、みんな反対しており、名も連ねていません。

 

議員発の条例案なら、全員とはいかなくても、ほとんどすべての議員が合意して条例案としていくことが大事なのではないでしょうか。

そして、区民の声もよく聞くこと。

議員の数って、話し合いのテーブルに着く人の数ですから、重要ですよね。

意見募集することは必要だと考えます。

 

私は、多くの人の多様な意見がある議会にしたいと思っています。

 

 

この件については、これまでもホームページでお伝えしてきました。

2月6日投稿「まさか江戸川区議会においても数の力で押し切られるとは ー 議員定数2名削減の件 ー」

 

こんなにも、強引におしすすめられるとは、腹が立って仕方ありません。

議場の写真

48議席ある議場

 

以下、本会議最終日、生活者ネットワークの反対討論です。

「江戸川区議会議員定数条例の一部を改正する条例」に反対の立場で討論いたします。

この度の議会改革検討委員会は、議会運営委員会に付託された陳情の審査中に提案され、急遽、今期終盤ではありますが改めて設置された委員会です。2022年9月に設置され、開催回数として、初回は、運営上の約束事を決め、最終日の今年2月は「まとめ」のようなことでしたので、実質12月まで、6回開催された中での短時間の議論で結論が出されました。もちろん議論の時間が「長ければいい」ということではありません。「内容である」と考えますが、あまりにも、早急に決めてしまったと思うところです。

委員会では、「議会改革」は「身を切る改革である」ということが、賛成の立場から多く言われました。「スマートにすることであり」「改革をすることである」ということでした。それが単に議員定数の削減、ということだけではあまりに安易ではないかと考えます。本来この検討項目は「議員定数関係」という項目で、「議員定数削減について」と「適正な議員定数の在り方」について検討されるはずでしたが、議員定数の在り方の議論はほとんどなく、強引なまでの定数削減ありきの議論であったと認識しています。

議員定数については、重層的に様々な角度から、人口減少や他区の状況、議員報酬や政務活動費の金額、23区の中には廃止を決めた区もある費用弁償の有無などとともに適正数を定義するなど、区民と一緒に社会情勢なども考慮したうえで改めて検討し、結論を出すべきものと考えます。

本区は2021年より「誰も取り残さない、ともに生きるまち」という共生社会をめざしています。それは、一人ひとりの意見を大切にすることであり、多様な意見があってこそ、共生社会が構築されると考えます。

今回の議会改革検討委員会の採決では、本区6会派のうち、4会派が反対をしています。少数意見を考慮せず、数でのみ押し切る姿勢は、共生社会の実現とは相反するものです。 さらに、この決定に対し、区民の意見を求めておりません。基礎自治体の議員数を減らすという大変重要な課題であればなおのこと、「パブリックコメント」や「なぜ議員定数を削減するのか」ということを区民に説明することも必要だと考えます。

議会改革検討委員会の採決のあった12月21日の傍聴者は、委員会室に入れる傍聴者数の最大の10人となり、傍聴に入れなかった方もいました。市民の関心が高いことが分かります。さらに委員会での結論が出た後には、「定数削減を再考するよう求める陳情」が2件、「定数削減の撤回」を求める陳情が1件提出されています。これらの陳情者は、改選前の19期最後の第1回定例会での付託になるため、審査は1回であるという説明を受けたうえでも提出されています。これらの陳情の提出の意味は大変大きなものととらえています。市民の側から見ても、委員からしても、議員定数削減の決定はあまりに拙速であったと考えるものです。

また、採決のあとには反対をした4会派と無所属議員2名と共に、「議会運営に関する申入書」を議長あてに提出しています。

以上のことより、今期、拙速に多数決での結論とするのではなく、来期に入ってから、来期のメンバーが当初から時間をかけて議論すべきものと考えることから、「江戸川区議会議員定数条例の一部を改正する条例」には、反対いたします。