災害対策・まちづくり推進特別委員会 東部低地帯の河川施設整備計画
東京東部低地帯の河川施設整備計画に基づく施設改修が行われている水門、排水機場について1月24日に視察しました。
まずは上平井水門です。
江東治水所長の小林さんからお話を伺いました。
堤防の目的は主に3つ。
1つめは、台風やゲリラ豪雨、線状降水帯への対策、2つめは高潮、3つめは地震水害。
最大級の地震が発生した場合においても、各施設が機能を保持し、津波などによる浸水を防止するために、平成24年度から平成33年度の10年間で対策をしています。
すべての水門・排水機場等、水門外側の堤防(防潮堤)の対策は2020年までに完了し、水門内側の堤防(護岸)の対策は2022年度までを予定しています。
総額2600億円、29年度は350億円、江戸川区は85億出しています。費用のうち8割が耐震化に使われているとのことです。
上平井水門は今4つあるゲートの、3号ゲートの工事をしています。船が航行するので1ゲートずつ行っています。
鋼製の扉からステンレス製にすることで、メンテナンスが不要となり、また、閉める速度も4分から3分となるそうです。
水門の開閉の管理は清澄白河で行っており、もしそこがダメな場合は、木下川でのバックアップ体制がとられています。それでもだめなら、現地でということだそうです。
次に小名木川排水機場に行きました。
こちらは昭和44年完成、今回の工事はポンプを新しくし、水につからない位置(A.P.5.8)に設置しています。
あともう少しで完成で、こちらが終われば、木下川排水機場を半分ずつ行うそうです。
最後は今井水門です。こちらは7つのゲートがあります。今は、5.6.7ゲートが工事中。終了したら残りの4ゲートを2ゲートずつ工事を行います。
工事は水につからない状況で行われています。
0メートル地帯である江戸川区は、こうした治水対策が欠かせません。
ちなみに2017年10月23日明け方、波高4mの高潮警報が出されました。
1949年(昭和24)年8月、キティ台風により、東京ではA.P.+3.15mを記録し江東区や江戸川区などゼロメートル地帯が浸水被害にあいました。今回はA.P.3.2mを記録しましたが、こうした整備により被害はありませんでした。