第4回区議会定例会 本会等議質問 - 熟年しあわせ計画及び介護保険事業計画 ー
次に質問した「熟年しあわせ計画及び介護保険事業計画」については、団塊の世代が何らかの支援を必要とする75歳以上となる2025年問題はすぐそことなっています。
これから本当に江戸川区で、介護が必要な状態になっても暮らし続けることができるのか。
今、介護を受けている人はどんなことに困っていて、どんな仕組みであれば、住み慣れた自宅で暮らし続けることができるのか、そうしたことを、地域に暮らす人自らが考えていくことが大切なことではないか。
やはり計画を立てたあとも大切であり、チェックしていくことが必要だと考えます。
以下質問文です。
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介護保険制度における国全体の給付額は、2000年のスタート当初は3.6兆円。それがすでに10兆円を超え、団塊の世代が後期高齢期を迎える2025年には21兆円に達すると言われています。介護保険は同じ社会保険制度でも、多くの人が利用する健康保険制度とは異なり、保険料を支払っているのは40歳以上約7700万人、サービスを利用している受給者は、その内の7.8%、わずか605万人です。身近に感じることのない制度であるばかりか、実際にサービスを必要とする当事者やその家族などにとっても理解はなかなかすすんでいない状況と言えます。また同時に、サービスを利用していない被保険者にとっては、保険料を支払うことへの負担感が大きく、介護保険制度への評価も、保険料が高いか低いかという議論が中心になってしまう傾向にあると言えます。国は、2006年の制度改正以降、財政面の課題を最優先とした見直しを進めており、その結果、要介護状態の高齢者を抱える家族の声が届かず、依然として家族に期待する構造が続いています。負担は軽減されることなく、昨今の介護殺人に象徴されるような厳しい現実を引き起こしているのだと考えます。
一人暮らしや、熟年世帯の増加。認知症や精神疾患が絡む介護の問題。これから先、ほんとうに地域で安心して暮らし続けることができるのか・・・地域に暮らす一人一人が考え、議論していくべき課題だと認識しております。
たとえば、地域で、希望者全てが特別養護老人ホームに入所するには、どれだけの数が必要か。また、在宅で暮らし続けるためには何を強化すべきなのか。そのためには費用はどれだけかかるか、一人あたりの保険料はいくら上がることになるのか。給付と負担の関係を明らかに見せ、そうした中で、地域をどうしていくのか市民自らが議論できるようにすることが重要です。
区では、現在、中間のまとめが出され、パブリックコメントを受け付けたところです。
第7期では、第6期までの介護予防・日常生活支援総合事業が再編され、熟年ふれあいセンター他、4つの事業が廃止されます。これに代わり、NPO法人やボランティア団体等による多様なサービス提供が見込まれていますが、要支援1・2及びこれに準ずる方への訪問、通所サービスも地域によって、利用できるサービスの状況が大きく異なってくることも考えられるところです。今回の移行に伴い影響を受ける方の数はこれまでの実績から予想ができますので区は利用者が置き去りになることがないよう新総合事業についても、数字として示し、計画に盛り込むことが行政の責務だと考えます。
江戸川区では、計画策定に際し、前年度に改定検討委員会が設置され、熟年者の保険及び福祉の現況を明らかにするとともに、計画の改定に関する事項に関し協議がなされます。私はこれまで、改定検討委員会の傍聴を続けて参りましたが、委員会での議題は広範囲に及び、限られた時間の中では、委員の方々も十分に意見を述べることが難しい状況にあると感じています。
それぞれの介護現場の状況や課題を訴える介護事業者の声。高齢者の日常の暮らしを常に身近で見ている地域の代表の方々の声。公募により参加されている市民のみなさんの声。いずれも、貴重な問題提起であるにもかかわらず、その議論がなかなか深められずにいることは、非常に残念でなりません。これまで委員の方からも提案がありましたが、
①テーマによっては部会を設置し、充分な議論を経て委員会を開催する等の検討が必要だと考えますが、如何でしょうか?
また、計画は常にその進捗状況を点検・評価し、課題があれば、これを解決する手段を講ずる必要があります。
②計画の推進及び評価など進捗状況を管理する常設の会議体を、市民参加の元で設置し、公表することが有効だと考えますが、如何でしょうか?
その際、委員会が、地域の状況やニーズを正確に把握するために、各熟年相談室が他職種協働による個別事例の検討、ならびに地域課題の把握や検討のために開催している地域ケア会議や、なごみの家が開催している地域支援会議などと、連携を図ることが望ましいと考えます。
③キチンと仕組みとして、これらの連携が形作られることを求めます。お考えをお聞かせください。
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これらについての答弁は
現場の実情などについて幅広い議論をしており、部会設置の必要性はないと考えている。
進捗状況を管理するのは保険者である区が行う。
地域の会議体の意見を聞き、連携しているというものでした。
介護保険が始まった初回の検討委員会より、要望があると聞いてます。
介護予防・日常生活支援総合事業は住民に一番身近な市区町村事業です。十分な議論ができるよう部会の設置を要望しました。
そして、保険者である区が進捗状況の管理を行うのは当然のことです。
介護保険事業計画の進行管理と評価については、基本指針にも、各年度ごとにその達成状況を点検し、その結果に基いて対策を実施することが重要とあります。
現在、地域密着型サービス運営委員会も地域包括センター運営協議会も、計画について検証し評価をする実態はないと聞いております。
策定した計画について、その推進・評価を所掌する市民が参加しての会議体が必要だと考えますので、設置を要望しました。