福島第一原発事故から5年、チェルノブイリ事故から31年が経過して -甲状腺検診についてー
2011年3月に起きた、東日本大震災による福島第一原発の事故による放射能汚染は、私たちの暮らす江戸川区にも影響を及ぼしました。
チェルノブイリでは、5年を経過した後から、小児の甲状腺がんが増加しました。甲状腺がんはゆっくりと成長するため、早期に発見し対応を取ることで、その後の影響を小さくすることができます。
福島県では原発事故以降、県内の子どもを37万人を対象に、甲状腺検査を実施しています。現段階でこのうちの184人が甲状腺がんまたはその疑いがあると発表されています。それなのに、県や専門家は被爆の影響は考えにくいと結論づけ、縮小傾向にあります。
甲状腺検査がなされていない、福島県外の人にも甲状腺がんが発症しています。
江戸川区にも放射能が降り注いだのは事実です。
健康を守りたいという予防原則にたち、甲状腺検診を実施しようと、市民による甲状腺検診が、今年の4月16日に江戸川区で初めて行われました。
私も何かできることをしたいと思い、スタッフとしてお手伝いをしています。
その報告会が、6月11日に行われました。
検診結果は、1歳から21歳までの45名の受診があり、福島判定での「A1」は14名、「A2」は31名でした。
参考までに福島判定とは以下の通りです。
A 判定 (A1)結節又はのう胞を認めなかったもの。
(A2)結節(5.0 ㎜以下)又はのう胞(20.0 ㎜以下)を認めたもの。
B 判定 結節(5.1 ㎜以上)又はのう胞(20.1 ㎜以上)を認めたもの。
なお、A2 の判定内容であっても、甲状腺の状態等から二次検査を要す
ると判断した場合は、B 判定としている。
C 判定 甲状腺の状態等から判断して、直ちに二次検査を要するもの。
今回受診した方は、受けたいという希望を持つことからわかるように、普段の生活にもかなり気を付けている方です。B判定が出た方はいらっしゃいませんでした。
その後、区内の「ホットスポット」を知ろうということで、測定結果が発表されている場所を地図に落としたものが示されました。
江戸川区HPからわかることや、最近の情報を公表しているところの紹介がありました。
・区内における放射線量の測定結果について(2011年6月実施)
・小・中学校、幼稚園、保育園、公園等の砂場の放射線測定結果と対応(2011年実施)
現在の情報としては下記の紹介がありました。
・鎌ヶ谷市放射能対策市民の会 山本氏測定(2015年9月、2016年5月実施)
これからも継続的に甲状腺検診をやっていきたいこと、そして勉強会なども開催していくことが共有されました。
チェルノブイリ事故から31年 当時のお茶を検査しました【生活クラブ生協連合会】の記事が出ています。
生活者ネットワークの事務所にも缶に入った、汚染茶があります。
31年が経過し、セシウム137は半減期を迎えましたが、なくなることはありません。恐ろしいですね。