自然エネルギー発電への取り組み
江戸川区内で自然エネルギーである太陽光パネルを設置して発電事業を行う「足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ」の「市民発電所プロジェクト えど・そら3号機」のお披露目会が1月29日にありました。
立体駐車場の2階に設置された太陽光パネルで売電事業を行います。町中での設置ということもあり、パネルは鏡のようにギラギラと反射するものではなく、マットな表面のものでした。また、周囲の住宅により、日陰になることも多いので、なるべく日光が当たるように場所を工夫して設置したとのことです。
この発電所では出力28.8kWでkWあたり24円(税抜き)で売電します。売電先は、顔の見える発電所である、「みんな電力株式会社」になります。
代表理事の奈良さんは、都市部ではもっと太陽光発電がおこなわれるべき、しかし、太陽光は不安定なため、安定したバイオマスや小水力の発電もすすめていかなくてはならないとお話しされます。
この発電所は、原発に依存しない社会を作り出すための社会実験です。
発電所を作るのに、小松川信金からNPO法人初の江戸川区のあっせん融資制度(江戸川区中小企業振興事業資金)を用いて300万の融資を受け、100万は足温ネットから、そして250万円は市民からの出資で賄われました。
※江戸川区では、区内中小企業の皆様が経営の安定化や設備の更新などで必要な事業資金を 低利で利用できる融資制度を設けています。
この融資制度は、江戸川区と融資取扱契約を結んだ金融機関が区のあっせんに基づき条件 の範囲内で信用保証協会の保証を得て、皆様に融資する制度です。昨年の4月からNPO法人も対象となっています。
市民との出資契約書を作成した、金融が専門の弁護士さんもいらしており、多くの人から資金を集めるためにはどうしたらよいのかという知恵をひねったお話もありました。無配当、信用保証なしの仕組みなら出資金法違反にはならずに資金を集めることができる。しかし、多くの人に声はかけられるけれど「配当はありません。事業がだめになったら返しません」などというものに賛同者を集められるのか…。というところ。その限界はどこか…。
今回の場合はこの仕組みで250万円を集めることができたそうです。
宝くじは、外れてしまえば何も残らない一攫千金を狙う「夢」ですが、こうした出資は、未来を自分も含めたみんなの力で変えていくという「夢」をどれだけの人の共感を得られるかがポイントかと思いました。
「夢」でおわらせることなく、確実にその社会を変えるための一歩です。