女性派遣労働者当事者のお話を聞いて
子どもの貧困にも大きくかかわる、親の経済状況。
派遣労働者として事務職をしながら、シングルマザーで2人の子を育てた渡辺照子さんのお話を聞いてきました。
その前に。
最近、子ども食堂の取り組みも進みますが、これはやはり、いまの子どもの置かれている状況をどうにかしなくては!と思い立った人がやっていくことだと思います。
親は仕事で忙しくて、一人であるいは子どもだけで食事をとらなくてはならないこと(孤食)、そしてなかなか子どもの話に耳を傾けてくれる余裕もない状況にあること。食事は家族そろって食べるものということが様々な事情でなくなっている現実。
核家族化が進んだ今、親自身も、自分のことで目いっぱい。個人責任なのだから自分が頑張るしかない…。
なんだか、殺伐としてきますね。
どうにかしなくちゃ!と思った、おじちゃん、おばちゃんが自分たちのできることをしていく。みんなで月1回でもご飯を楽しく一緒に食べよう!それが子ども食堂かと思います。そして行政がその後押しをすることは必要だとは思います。
しかし、やはり、行政としてやるべきことは、普通に暮らし、困らない状況を作っていくことではないでしょうか。
困ったら助けるという最後の砦であるセーフティーネットの整備はもちろんですが、大前提に、まじめに働けば、豊かに暮らせるという仕組み作りです。
渡辺さんのお話を聞いていて、一番心に残ったのは、
「企業はCSRとか言って、木を植えたりするんじゃなくて、まずは雇用している人を大切にするのが一番の社会貢献だ!」
ということ。
派遣法改正で、雇用が安定しない状況となり、厚生年金に加入することも難しくなると、その人たちは将来どうなってしまうのでしょう。
渡辺さんは自ら、「下流老人予備軍」と称してました。
国の制度が、地方行政に後始末をさせるような仕組み作りはいただけませんね。