統一地方選挙前半戦を終えて思う ~ひとりひとりの行動が問われているということ

傍聴の際、初めて入った食堂の天井

統一選挙前半戦の結果を見て、暗澹たる気持ちになった方も多かっただろうと思う。

平均の投票率は過去最低であった。

そしてこれほどまでに安倍政権の暴挙がまかり通っているのに、NHKの報道では内閣の支持率は上がったという。

なぜなのか…。

大きな争点がないといわれるが、そんなことはない。

今の安倍内閣は、閣議決定で憲法解釈を変えてしまうなど、じわじわと戦争ができる国へと変貌させている。

そして、原発も再稼働させるべく着々と進めている。

アベノミクスは、いったいどこをみて走っているのか。

先日区内で行われた、「憲法を読む会」では、参加者から衝撃的な発言があった。

「すでに日本はクーデターが起こり、自民党の衣を着たまま、日本会議に乗っ取られている状態だ」と。

これが事実であるなら、とんでもない状況である。 

私は一昨年、介護保険制度が自己選択、自己決定ができ、尊厳を持って暮らすことのできる制度であり続ける仕組みであるようにと思い、全国のNPOの仲間とともに、厚生労働省あて要望書をだし、厚生労働委員会を傍聴していた。

突然、議論もそこそこ、大多数が起立し、強行採決がなされたのである。

はあ? さっきまで議場を出たり入ったり、そわそわしていた人たちが、その瞬間だけ、びしっと起立した。

報道を覚えている方もいるであろう。第二次安倍政権初の強行採決、社会保障プログラム法案が可決された時である。

その場にいたのに、私は何が起こったのかよく理解できなかった。気が付くと、私たちの後ろは報道陣で埋め尽くされていた。

さっきまでほとんどいなかったのに。

しばらくして、これが現実、数の力なんだということを、共に傍聴に行った仲間と実感した。

そして、その数は、私たち市民が与えた議席なのである。

 

このようなことが、今の政権で、まかり通っているとしたらとんでもないことだ。

民主主義っていったい何なのか? 考えることをやめたら暴走を助長させるだけだ。

組織力とは何なのか? 考えることをやめた組織も同じだ。暴走に加担している。

私は、今月19日から始まる統一地方選挙後半戦では、なんとかこの暴走に歯止めをかけたい。

いまこそ一人一人がその行動が問われているということを自覚し、大事なことを多様な人が熟議できる社会としていかなくてはならない。

地域から政治を変える。

生活者ネットワークの活動は地道だが着実に歩みを進めている。