おばあちゃんが、1000万円稼ぐ町 徳島県上勝町
徳島県上勝町に超党会派えどがわで視察に行ってきました。

機内はほぼ満席でした
議会徳島阿波おどり空港から車で走ること1時間ちょっと。山奥へと入っていきます。
視察を請け負う合同会社パンゲアから説明を受けました。なんと視察受け入れも費用がかかります。
今回1人18,500円です。
(ちなみに飛騨市は5人まで5万円。1名でも5万円です。地方では大事な収入源となっているようですね!)
徳島県上勝町は人口1324人、706世帯の町です。高齢化率は53.17%移住者もありますが転出もあり、自然減と合わせて毎年平均50人ほど人口が減ってきています。ここ1年では80名の減だったそうです。
葉っぱビジネス(彩事業)
少し高級なお料理を食べるとき、「葉っぱ」が添えられています。その「葉っぱ」を市場に出すことで、おばあちゃんたちが稼いでいるのです。

葉っぱビジネスを思いついた横石知二さん
もともと1950(S30)年代は林業の町でした。その後、ミカン農家へとなっていきますが、1956(S56)年に寒波でそのミカン畑が全滅しました。そこでJAの職員が思いついたのが、葉っぱを売るビジネス。最初は4軒で始まりましたが、今は平均年齢75歳、144軒の生産者で年間3億弱を売り上げています。
葉っぱですので、他の山間部の自治体でもまねできるのではないかと思うのですが、そうでもないようです。
全国シェアは6割から7割です。
株式会社彩(いろどり)が、市場分析と営業活動を担い、JAが出荷をしています。おばあちゃんたちがパソコンを使って、葉っぱの仕事を受注するビジネスモデルが出来上がっており、このボタンを押すだけというのがみそのようです。毎朝、受注するのを競争で行っているとのことでした。
そしてこれが、健康的な生活を送ることにも役立っていました。2015年の上勝町の国民健康保険料の負担は一人当たり86万円であり、徳島県の平均102万円を大きく下回っています。いきがい施策を持つことがいかに大事なのかがわかります。
上勝町では、持続可能なまちづくりのため、移住により若い世代を増やすことにも力を入れています。しかし、葉っぱビジネスをやろうという若者はいないとのこと。理由は、休みのない農業であるということや、頑張れば頑張るだけ稼げることがモチベーションとはならないということでした。時代感覚の変化を見極めることが大事という話に、ビジネスにしても、活動にしてもどのように魅力をもたせるのかが課題だと感じました。

キャンプ場となっていました