埼玉県の虐待禁止条例改正案について 10月前半の振り返りその2
10月前半までの振り返りの中で、この案件は大きかったです。
私は東京ネットの子ども部会に所属しています。
そのLINEグループの未読件数があっという間に数十件になっていました。
開けてみると、
「埼玉県の虐待禁止条例改正案について、私たちはどう行動するのか!」
という問題提起でした。
最初私は、他の自治体のこと、国の施策でもないので、東京・生活者ネットワーク子ども部会としてステートメントを出すことには懐疑的でした。
しかし、生活者ネットワーク埼玉県議の辻こうじさんたちが行う、10月8日の夜の緊急ミーティングに参加し、考えを変えました。
なぜって、あまりにも現実とかけ離れた条例案を出しているからです。
パチンコに行くのに子どもを暑い車内置き去りという次元とは違います。
回覧板を届けに行く時も、家に留守番させてはならないというものだからです。
参考までに朝日新聞の記事です。
「短時間の留守番も虐待? 埼玉の条例改正案、虐待の専門家が見ると」
埼玉県は、ケアラー支援条例も制定し、そこにヤングケアラーも位置づけている、活発な議会です。
影響は、全国に及ぶと考えました。
再び、翌10月9日朝、東京・生活者ネットワークと辻こうじさんとで緊急ミーティングを行いました。
議会では、辻さんに頑張っていただく。
私たちは、多くの市民に知っていただくための努力をする。
そして、10月10日
「埼玉県虐待禁止条例改正案について、子どもの権利の視点から危惧を表明します。」
というステートメントを出しました。
さいたま市PTA協議会でも、署名運動も展開しました。
それらが功を奏し、
10月13日に可決される見通しでしたが、
異例の取り下げとなりました。
ひとまずはよかったです。
かなりの波紋を呼んだ条例案だったと思います。
ステートメント本文にもありますが、
私の知人も、「海外では子どもを一人で置いておくことはできない」とよく話してました。
それでも、シッターさんにみてもらうとか、代替案がありました。
日本ではまだまだそういった支援も整っていませんね。
置いていかざるを得ないことが、現実の子育てではあります。
そういった部分も整えていくことが必要です。
また、子どもに関する条例をつくるということであるなら、
子どもを含めた、当事者に意見を聞いていくことが必要だと思います。
こども家庭庁もできた今、
子どもも「権利の主体」であるということに、本気で取り組んでいくことが必要だと考えます。