人権を尊重できる社会に向けて  2019年第4回区議会定例会

「人権ってなんだろう」

憲法には基本的人権って書いてあるけれど…。

 

12月は人権週間があります。それに合わせて江戸川区でも映画と講演会を毎年行っています。

20世紀は戦争の世紀でした。人類は二度にわたり世界大戦を経験しました。多くの尊い命を奪い、悲劇と破壊がありました。

その反省から、国際連合は政界人権宣言を採択したのです。

「すべての人間は生まれながらにして自由であり、かつ尊厳と権利について平等である」というものです。

この採択した12月10日を人権デーと定め、4日から10日を人権週間として、すべての加盟国と関係機関が、啓発活動をしています。

 

江戸川区は、海外からいらした方が多く暮らす街となってきています。その方たちの人権。

女性の人権。DVやセクハラの問題は後を絶ちません。

障害者の人権。相模原殺傷事件で見えたもの。

地域で多様な人が暮らしていくためには、お互いを認めることが必要です。

そのためにも、人権センターを置き、多様性を認める社会をつくっていくことが必要だと思います。

これから江戸川区では児童相談所をつくります。子どもの人権についてもしっかりと取り組まねばなりません。

人権センターがあり、それぞれの団体の活動が見えるようになれば、より豊かになると考えます。

 

 

以下質問文です。

人権とは自分の存在と尊厳が守られ、自由に幸せを追い求めることのできる権利であり、生まれながらに持っているものですが、毎日意識して生活しているわけではありません。

 

本区では、女性が自立し、家庭・地域社会・職場などで自分の能力を十分に発揮できるように側面からサポートしていく場、意識啓発をする場として、1999年(平成11年)に女性センターが設置されました。現在は2017年に改訂された江戸川区男女共同参画推進計画のもとに相談事業や啓発事業を展開し、女性だけではなく男女問わず相談を受け付けています。 その相談者の多くが、パートナーや保護者から当然のようにDVや言葉の暴力をうけており、「それは人権侵害ですよ。」と伝えることで、初めて気がつくそうです。

男性が外で働き、女性が家事・育児を担うという慣習の中で育つことで、性別役割分業は潜在意識に刷り込まれており、男女平等の理念の浸透や女性の社会進出が進んでいるものの、人権侵害となっていることが気づきにくい状況にあります。

 

また、本年度には、総務部に人権推進担当係が設置されました。 同性パートナーや犯罪被害者支援などの企画機能、男女共同参画社会の実現や、LGBTなど性的指向・性自認について、あるいは犯罪被害者についてなど、様々な人権施策の啓発や、人権擁護委員に関すること。同和団体。平和事業に関することなどを担当しています。 さらには、同性パートナーシップの申請を受け付ける窓口を担っています。

しかし、いじめや虐待、ハラスメントなど、他者の人権を考えないような問題が後を絶ちません。あらたな課題でもあるヘイトスピーチや、多様な文化や価値観、ライフスタイルを持つ海外から来た方への差別や偏見など、「人権」ということに重きをおいて取り組むことがより一層重要となっています。

 

多岐にわたり課題が多く、広範な「人権施策」については、専門性をもったNPOや活動団体と協働していくことも今後必要になってくると考えます。

人権課題について、様々な情報を集約し発信することや、資料の収集や提供のできる場を作ってはいかがでしょうか。人権について取り組んでいることを、区民にわかりやすく見えるようにし、人権課題に取り組む団体間のつながりを作ることや、こうした団体の活動の後押しをすることが必要です。新たな活動団体が登場する可能性もあり、団体が増えることは、私たちの人権を守るための財産となります。

そこで2点伺います。

仮称人権センターを置き、人権課題について、総合的な窓口をもって展開することについて、どのようにお考えでしょうか、お聞かせください。

また、人権問題に取り組む団体が協働できるしくみをつくることについて、いかがお考えでしょうか。伺います。

 

区長からは、

課題を見定めながら窓口の在り方を含め、施設の充実に向けて検討を進めているところ。

人権団体とは今後も連携・支援・情報発信をしていく。という答弁でした。

区民に広く人権問題についての窓口があることを知らせ、相談事をお持ちの方が戸惑うことのないように推進すること、また、まずもって人権侵害が起きないように周知啓発を行うこと。

市民との協働についても、人権課題に取り組む団体があるということを、そのセンターなどの場に来た方にもわかるように工夫をすることを要望しました。