2019年6月 定例会 本会議質問② - 災害時のアレルギー対応について -
災害時のアレルギー対応について、西日本豪雨で避難所を開設した方から、アレルギー対応とトイレについては危機感をもって考えてほしいと、ご意見をいただいたことで取り上げました。
ーーーーーーー 質問文 --------
6月には、「江戸川区地域防災計画」の今年度素案に対してのパブリックコメントの募集があり締め切られたばかりです。そこで、江戸川区の災害時におけるアレルギー対応についてお尋ねいたします。
昨年は、台風7号の接近や梅雨前線の停滞による、西日本豪雨で大災害となりました。その時の避難所生活は、長期にわたったために、食物アレルギーを持つ人たちは、アレルギー対応食品を入手できず、体調を崩した人も多かったと聞いています。また、市民の問い合わせにも、「特に用意していません」など、役所の職員がアレルギー対応食品の存在すら知らない様子だったということです。全国からの支援物資も、アレルギー対応の認識がなければ、どれも同じ一般支援物資の扱いとなってしまいます。
国はアレルギー等の慢性疾患を有する者への配慮や、食物アレルギーを持つ避難者への配慮した備蓄をすることを自治体に求めています。
本区では、できるだけ自助で災害に備えることを基本としており、アレルギーのある人や家族は、数日分のストックはしていると思いますが、状況によっては持ち出せないなど、早急にアレルギー対応食品が必要となる可能性もあります。
アレルギーへの対応についてお考えを伺います。
また、自主運営を基本とする避難所運営においては、アレルギー対応食やアレルギー用ミルクなどの支援物資を一般支援と区分し、必要とする方に渡るように管理のルールが必要です。
まずは、アレルギー対応食品があることを、一番初めに避難所を開ける学校職員や区の職員が理解しており、運営を始める地域住民にも理解が必要です。さらに、避難生活において、アレルギー対応食品の問い合わせ先としての窓口があり、区民がわかるようにすることも大切であると考えます。
「江戸川区地域防災計画」の中にアレルギー対応についての項目を設けることや、専門の窓口の設置についてのお考えをお聞かせください。
ーーーーーーーーーーーーー 区長答弁 ーーーーーーーーーーーーーー
6年前、小学校で死亡事故があった。アレルギー対応の給食をだしていたが、おかわりの時に食べてしまったので亡くなった。人の命に係わる大切な部分だとは思っている。本区ではクラッカー、アルファ米、粉ミルクを備蓄の基本としており、アルファ米がアレルギー対応食として配備。ただ、1から10まで完璧にすることは、現実には難しい。なぜなら目に見えないから。自主的に申告してが原則だと考える。避難者カードにうたってほしい。糖尿病や腎臓病も、宗教上食べられない、目に見えない障害もある。他からはわからないので自主的な申告などの中で配慮を求めてほしい。備蓄に関しては、一般と同様に自身で備蓄を基本とするスタンス。何もやらないというわけではなく、できる範囲で当然やっていくというスタンス。
ーーーーーーーーーーー 意見 -------------
災害が起きるたびに課題だと言われているにも関わらず、アレルギー対応物資が、一般物資に紛れてしまい、必要とする人たちに届かないということが繰り返されています。
アナフィラキシーショックなど重篤な症状を起さないためにも、アレルギー対応物資は医薬品支援物資と同様に扱い、必要な人へと届くよう、窓口をつくるなど、地域防災計画のなかに誰もがわかるように明らかにして、盛り込むことを要望します