第4回区議会定例会 本会議質問 ー 市民との協働 -

本会議質問のテーマは「市民との協働」と「熟年しあわせ計画及び介護保険事業」を取り上げました。

私たち生活者ネットワークは、「政治をお任せにしない」、自ら考え、自ら行動する市民を増やしていくために、生活の現場の声を届けようと議会活動を続けています。

様々な方にお会いする中で「江戸川区には地域の課題を見つけ解決しようと動こうとしているのに、それを受け止めるという考えがない。」という声を聞きます。

「すでに作られた形のものへは支援をするが、そうではなく、自らが動くとしているところには何の応援もない区なんだ、なんでだ。」ということです。

ボランティアや地域活動というのは、お上がつくってくれた枠組みへ、主体性をもって参加することとしか思っていない…!?。

そういえば、江戸川区には生活振興部がありますが、その内容は町会自治会、サークル活動の支援。

文化共育部は芸術、スポーツ団体への支援。

今回、江戸川区にフードバンクができましたが、複数の課にまたがった課題解決の提案のため、企画課が窓口となって相談に応じてくれたようですが。。。

相談に来たら対応するけど、自ら考え、自ら動く市民の応援をする部署はないということ…!?

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以下質問文です。

今の地域社会は、家族や地域、職場などにおける人とのきずなが薄れ、一人暮らしの世帯、ひとり親の家庭や、複合的な問題を抱える家庭などが増え、無縁社会と呼ばれるほど孤立化が進んでいます。さらに、長時間労働や、学生たちもアルバイトで疲弊し、本来すべき学問がおろそかになるなど、生活時間から自由な時間が削られ、自分のこと以外に目を向けることのできる人が少なくなっている状況もあります。

こうした中、豊かな地域をめざすには新たなアプローチが求められ、本区では、地域福祉拠点「なごみの家」を立ち上げ、子どもから熟年者、障害者と誰もが気軽に集える場所として整備が進められています。

一方、このような課題にいち早く気がつき、解決に向けて、すでに公益的な目的を持って自主的に活動している個人やグループ、営利を目的とせず継続的に行っている市民活動団体があります。

江戸川区においても、時代に潜む課題を掘り起こし、豊かな人生を実現する人々の「共育」「協働」の文化を育むことを目指し、総合人生大学を設置しており、学びを通して、地域の課題に気が付く人材が輩出されています。今年の6月、食べられるのに廃棄される食料品がある一方で、日々食べるものにも困窮している家庭があることを知り、ひとり親家庭や、生活困窮世帯に食料品を手渡す「フードバンク」の拠点が誕生しました。

まさに今、行政が直面する子どもの貧困対策の一助となる活動です。

さらに、区内で展開する市民活動団体同士のつながりを作り、お互いエンパワメントできるようにしていくことも必要です。

プロボノという自らが生業として持つ技術を、市民活動団体に提供をしたいと考える企業や個人が存在しますので、市民活動に対する部署があることで、そうしたプロボノのような専門家とのマッチングもスムーズになり、より活性化が進むことにつながります。

区は新たな発想で自ら動き出す人材や団体を応援しているメニューを数多くもつことが必要だと考えます。

新たな課題の解決に向けて動こうとする市民の発想は、多くの部署にまたがる場合もあります。先進的取り組みになりうるものであり、「様々な分野における取組を支援する」と基本計画に謳っている区としては

 

①市民の新しい発想を受けとめ、ともにまちづくりを進める行政側の部署が必要だと考えますがいかがでしょうか。

 

すでに地域で実践を始めている団体もあれば、まだ発想にとどまっている段階のものもあります。いずれにしてもそれは、江戸川区における今日的な課題である事象に対し、市民自らが解決に動いているものであり、こうした先進的な取り組みに対し、行政としてもアンテナを張ることが重要ではないでしょうか。

そこで、市民が課題と考えていることを解決するための企画を提案する仕組みをつくってはいかがでしょうか。審査も公開とすることで、より多くの市民の参画につながります。

そして、アドバンス的に行った協働事業がこれからの施策に有効なものであると確かめられれば、全区的に展開を進めていけばよいと考えます。市民活動団体を行政の下請けとせず文字通り対等なパートナーにしていくことができます。

②江戸川区に公募型協働事業提案制度を作ってはいかがでしょうか。

 

新たな事業を実行していくためには資金も必要です。かつて、社会福祉協議会に「ボランティア基金」という制度がありました。ボランティア活動の振興や地域課題の解決にむけての先駆的事業に対する助成を目的としたもので、大変よい制度でありました。過去の助成内容と同様の申請が多く見られたことから現在は休止していますが、その形を一歩進め、協働事業提案制度と連動して、新しい取り組みを始めようとする市民をたえず掘り起していくきっかけにしていってはいかがでしょうか。

③市民活動のための基金の再構築を求めるものですが、お考えを伺います。

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区長の答弁は、

区民への対応はできていると思っているが、どういう点が欠けているのかは検討し、考え直してみたい。

基金については創設の予定はないということでした。

 

市民活動がさらに活発になるためには、仕掛けていくことが必要です。現状、ボランティアセンターは単にボランティアとボランティア団体への支援にとどまっています。

新たにつくり上げるときの相談にものる部署として、その名称も事業内容も生きた情報がとれるようにしていくことが必要です。市民活動のための部署の設置の検討を要望しました。

また、総合人生大学は決して区民にボランティア活動を義務付けるものではありませんが、現実はボランティアの養成学校のようなものと感じさせており、積極的な市民活動を生み出す土壌にはなっていないという声もあります。卒業生だけでなく地域に目を向け新たに発見した課題に取り組む人に対しても、公募型であれば広く公平に知らせることができますし、その協働する内容も、多くの市民が選ぶようにすれば、参加を促すこともできます。そのためのしくみとして、協働事業提案制度の設置を要望いたしました。