災害対策・街づくり推進特別委員会 -7月 彩湖の視察ー

7月21日の特別委員会は、年間活動予定の確認を行いました。

その後、荒川治水事業について、埼玉県戸田市にある荒川第一調整池「彩湖」を視察しました。

彩湖自然学習センター

バスの車窓から荒川を見ながら、荒川下流河川事務所の方の説明を聞きながら現地に向かいました。荒川にかかっている「京成押上線荒川橋梁」は2002年(平成14年)に架け替えました。これは計画高水位よりも低い位置に橋が架かっていたため、大雨などで川の水が多くなると、連続堤防としての効果を発揮しないということからです。

江戸川区内にもある未整備箇所も、スーパー堤防事業を進める前にやるべきではないかと思いながら話を聞いてました。

荒川第一調整池「彩湖」は荒川の中流部にあります。

彩湖自然学習センター4階で荒川上流河川事務所の方の講義を聞く。

河口からの距離と川幅を見ると、この中流部では川幅がとても広くなっています。川幅とは水面ではなく、堤防と堤防の間のことを指しますが、一番広いところでは、2.5Kmもあります。これは下流部にある都市を氾濫から守るために、中流域で川の流れの勢いを止める遊水地としての機能を持っているからです。

2007年(平成19年)の台風9号の時は熊谷地点で既往最高水位を記録したそうです。

公園として使われている彩湖

 

荒川第一調整池は、3900万㎥の調節容量により、荒川の洪水調節を行います。また、下水処理水を高度処理する浄化施設により、水道用水としての取水も可能です。

端から端までは8キロほどあり、彩湖と呼ばれる貯水池ではウィンドサーフィンを楽しむ姿が見えました。その他のところは通常時は水はなく、公園になっています。

国の特別天然記念物に指定されている「サクラソウ」の自生地もあり、段階的に洪水調節をしています。荒川の水位が上がると越流堤から水が入ってきます。ピーク時には彩湖がある部分にも水が流入                                                               し、全体で洪水調節を行います。

越流堤 50㎝のアスファルトで表面を覆っている。

今後このような調整池を、この30年の間に、3つ整備予定だそうです。

洪水を流域で考えていくことはとても重要なことだと感じました。

こうした遊水池内には民有地が入っているとのことで、畑や田んぼもあるように見えましたが、冠水して被害を受けたとしても、何ら保証はないそうです。河川区域だからだそうです。驚きました。