愛知方式とよばれる特別養子縁組についてお聞きしました。

2018年1月10日 20時18分 | カテゴリー: 活動報告

生活者ネットワークで愛知方式と呼ばれる特別養子縁組を行ってきた矢満田さんをお招きしてお話を伺いました。85歳とは思えないほどの活力は、「公務員としてみなさんからの税金で暮らしてきたので、どこへでもこの特別養子縁組制度の話をしに行きます」ということが原動力であることを感じました。

矢満田篤二さん

児童相談所の職員であった時に、望まない妊娠をした女性を妊娠期からサポートし、子どもを授かりたいと思っている夫婦へと赤ちゃんの橋渡しをしてきました。

通常、児童相談所では、「生まれたらいらっしゃい。乳児院にいれるから」という相談対応だそうです。

しかし、乳児院では1人の保育士が時には10人以上をみているのが現状です。この時期に必要な愛着の形成がなされなければ、その後の人生に大きく影を落としていくこともありえます。

生まれた子どもにとって最善の利益は何なのかを考えなくてはならない。家庭的な環境を与えないことはもはや国家的虐待であると矢満田さんはおっしゃいます。

私は依然、訪問介護員として虐待家庭に遭遇したときに、早くこの劣悪な環境からなんとか保護してほしいと思っていました。しかしその保護された先の施設が、子どもにとって十分な環境でないとしたら不幸は続くことになります。施設入所は終わりではないということです。

また、愛着の形成が十分でない子どもは里親にめぐりあえたとしても、試し行動を繰り返し悪魔のような行動をとるという話もされました。里親が里子を殺してしまうという事件についても触れ、里親支援が必要であるということです。愛知では1週間に1度、里親たちが集まる機会をもち、互いを支えあっているそうです。

たくさんの資料と映像を準備してくださいました。

お話を伺いながら、20年以上前私が幼稚園の非常勤講師として働いていた時の親子を思い出しました。目立ちたがり屋でいつも悪態をついている子どもでした。里親である母親は「いいんです。わかっています。」とおっしゃっていました。なんども里親から返された子どもだということでしたから、幼稚園では見せないもっと大変な姿が家庭ではあったのだろうと思います。

 

愛知方式では特別養子縁組をするにあたって、三つのお約束をしているそうです。

性別は選べない。

どんな子どもであっても受け入れること。

いつか真実告知をすること。

 

レイプなどにより望まない妊娠をした女性が、我が子ではありますが育てることは、酷なことだと思います。その産まれた子どもに罪があるわけではありません。新しい里親に巡り合い、家庭的環境で育つことが進むとよいと思いました。

矢満田さんを囲んでぱちり。