北小岩1丁目東部地区の今 -家を建てられるだけの地盤強度のためにー

本年2月、堤防の上に住宅を建てられるだけの地盤強度がないことが判明し、今年の4月に予定していた地権者への引き渡しができないという事態になっていた、スーパー堤防と一体の区画整理事業は、今、改良工事を行っています。

中層混合処理工法を行っている。

具体的な対策工法は、2月のまちづくり懇談会では、土を入れ替えるという置換工法を想定していると説明がされましたが、その後の検討により、表層の1mは土の入れ替えをする置換工法、その下4mは中層混合処理工法をとっています。これは天候に左右されにくく、施工性に優れ、さらには引き渡し時期が早くなるということからだそうです。

現在、改良工事だけで言えば、9割近くまで進んでいます。7月8日までに中層混合処理をすべて終え、あとは大規模画地の表層1mの土を入れるところまできています。(7月18日現在)

ダンプカーが走るので、道路に鉄板を敷いて保護していますが、それをはずし、傷んだアスファルトを直したり、画地ごとの擁壁の修理などの手入れがまだ必要で、全体から言えば7割ちょっと、というところだそうです。

1mの表層を取って改良工事を行った後の地面。柱状の跡があります。

 

改良工事が終わったところは、ひと区画ずつ、表層1mのための5ヶ所のスウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)と、その下のための標準貫入試験(ボーリング)を行います。中層混合処理での改良工事を行ったところは、SWS検査では硬すぎて検査できないことから、ハンマーで打設しながら地盤の強さを調べる標準貫入試験を行っており、現在これも半分くらい終わっています。

地権者の方とは、7月10日の週からアポイントを取り始め、6か月仮住まいが延伸したことの契約書と、補償の対象項目等、基本的な事項が記載された確認書を三者(地権者・国・区)で7月中を目途として締結します。

国から区へと土地の引き渡しは8月中旬にされる予定です。

北小岩1丁目東部地区

道路には鉄板が敷かれている。

その後、区として測量業者が入り確かに寸法が取れているかなど確認を8月末までに行います。

地権者への引き渡し手続きとしては、国による地盤対策工事後、使用収益開始日を区画整理審議会に諮問し、答申を受けた後、使用収益開始通知の書面発送をします。現場の立ち合い確認も行います。

その後まちづくり懇談会を行い、9月末の引渡し前に地鎮祭を行いたいとか、地耐力調査を行う希望があることには相談に応じるとのことでした。

地耐力の調査結果資料は遅くとも使用収益開始の通知の時、地権者に資料として提示することにしています。

写真は6月21日の大雨の中、現地を視察してきたときのものです。