熟年者支援特別委員会 -11月ー

2016年11月18日 16時46分 | カテゴリー: 活動報告

IMG_7614地域包括ケアシステムの構築が急がれる中、地域を巻き込んだ「おおた高齢者見守りネットワーク」の取り組みを視察してきました。

福祉専門職と思いのある方が集まり2008年4月に、高齢者の見守りをしていこうと「大田北高齢者見守りネットワークをつくる会」を発足したことが始まりです。地域をベースに、地域包括支援センター入新井を介した多様な関係者による「おおた高齢者見守りネットワーク」(愛称『みま~も』)に発展させて、 関係機関と高齢者をつなぐための「地域づくりセミナー」、 高齢者の安心を担保し関係者の支援を迅速にする「SOSみま~もキーホルダー登録システム」、 高齢者等が気軽に集まれて楽しめる「みま~もレストラン(みま~もステーション)」などに取り組んでいます。

 

外出先でも安心「SOSみま~もキーホルダー登録システム」

高齢者見守りキーホルダーは、登録番号と住んでいる地域の地域包括ケアセンターとコールセンターの連絡先が記入してあります。あらかじめ、緊急連絡先や医療情報などを区に登録しておき、外出先で熱中症や持病で救急搬送されたときや、認知症などで家へ帰れなくなって保護された時など、地域包括支援センターとコールセンターとで医療機関や警察の照会に対し、24時間体制で情報提供を行うというものです

「自分たちが楽しさや豊かさを実感した時、主体者となれる」これが地域包括ケアシステムの視点と語るセンター長

当初認知症高齢者が持つと予想していましたが、実際は元気な高齢者からの希望が多かったということです。元気であるから外出も多く、でも「何かあったときのお守り」というニーズにマッチしたものとなりました。状態の変化に対応すべく、情報は誕生月に更新。お元気な方には地域包括支援センターに来ていただき、来られない方には自宅訪問を行っています。これにより、元気高齢者とつながることができるようになりました。

最初は一部の地域包括ケアセンターの取り組みでしたが、今は大田区全体の高齢者の見守りキーホルダーに発展しています。65歳以上人口が16万人いますが、そのうちの3万人を超える方が利用されているそうです。そして当初は地域包括ケアセンターの開所時間の対応に限られていましたが、2014年度からはコールセンターが設置され、24時間対応が実現しました。

 

江戸川区では現在、区役所と熟年相談室(地域包括支援センター)で「SOSカード」(65歳以上の熟年者のみの世帯や日中一人で過ごしている65歳以上の
熟年者の方が救急車を呼んだ際に、搬送される方の情報などが救急隊員にすぐに伝わることを目的としたシート)の配布を行っています。これをさらに一歩進め、外出先での安心を担保するシステムを早急に検討すべきだと思いました。

 

「みま~もレストラン(みま~もステーション)」とみま~もサポーター

みま~もサポーターの取り組みも伺いました。サポーターとは、みまーもステーションという高齢者を中心とした地域に住む誰もがいつでも集える場所の活動に参加する人たちのことです。「自分の楽しみや健康、生きがいのために」と、ステーションに集う人たちでしたが「地域で誰かのためにできることを始めよう」と、2015年6月より「元気かあさんのミマモリ食堂」をオープンしました。週替わりで季節ごとにリニューアルするワンプレートランチが提供されています。

現在、地域に100名のサポーターがいらっしゃいますが、2,000円の年会費を支払い、さまざまな活動に参加しています。自分の住む地域をよりよいものにするために、自らがお金も労力も知恵も出し合う取り組みです。

 

地域包括ケアシステムは市民が主体のまちづくり

大根や芋ほりなど地域の保育園とも連携をして行っているそうです。

大根や芋ほりなど地域の保育園とも連携をして行っているそうです。

 

今後ますます高齢者を支える家族の数は減り、熟年世帯や身寄りのない一人暮らしの方が増えていくと予測されています。さらに地域には中重度の介護を必要とする人や、認知症の在宅者も増加すると言われています。これらの地域の課題を解決していくためには、医療と介護の連携を深めていくことはもちろん、これらの専門機関と地域に暮らす市民が協働していくことが不可欠です。今回の視察を通して、地域包括ケアシステムは、こうして進められる「まちづくり」に他ならないとの考えを強くしました。

自分の暮らす地域の課題を地域に暮らす人たちが認識できるわかりやすい情報提供、医療や介護の専門家と市民が課題を共有する場づくり、さらには市民発の取り組みへの支援などを今後も行政に提案をし続けていきます。