2016年第2回区議会定例会報告 その2-シチズンシップ教育ー

高校生用の副読本の表紙

高校生用の副読本の表紙

今日は参議院議員選挙の公示日です。

今回の選挙から検挙権年齢が18歳引き下げられました。これは、1945年、25歳から20歳に引き下げられて以来、70年ぶりのことです。

今、子どもの貧困や、ブラック企業という言葉に表される過酷な労働問題、子育てや介護の問題、また平和についてなど、様々なことが課題として横たわっていますが、どれも私たち一人一人の生活と密着している問題です。しかし、これらの制度や仕組みについて、選挙で、自分の投じる1票が政治に反映されるということとはなかなか結び付かないという現実があります。

社会は私たちの意思と行動でつくっていくものであることを認識できるようにしていくことが重要です。

高等学校において、改めて主権者教育の実施が説かれるようになりました。

しかし有権者の年齢に達したからと言って、突然、社会的自立と社会参画の力が湧きあがるものではありません。

それ以前に、次代を担う子どもたちには、早い段階から社会の一員として、地域や社会に関わることがあたりまえと思える環境が必要です。小中学校の教育を通し、公共性や市民性を育て、市民の自治を広げるための教育の実践が望まれるところです。

家庭でも、お友達同士でも、どこでも普通に今日のお天気のことを話すように、政治のことについて話すような社会になるといいですね。意見は違ってもいいんです。

お互いを認め、その考え方に耳を傾け、よく議論していくことが今必要なんだと思います。

そのようなスキルが小さい時から自然に身につく教育がなされるとよいと思います。先日NHKで放映していた「不寛容社会」を見ていたら、インターネットの世界では意見が違う者同士が交わることがないという結果が出ていました。困りましたね。

そしてもうひとつ。

インターネット上に上がっている元CIA秘密操作官へのインタビュー動画。

スターウォーズになぞらえて、今の状況を帝国の逆襲なんて私たちも使いますが…。戦争のない世界にしていきたいです。

 

翻訳を載せているものも見つかりました。ぜひご覧ください。

 

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以下質問概要です。

Q 区では、シチズンシップ教育の必要性をどのようにお考えか。
A 社会の一員として、自立して、社会に積極的に関わる態度を育むことが大変重要なこと。
Q すでに実施している具体の取組は?
A 生活科、社会科、道徳の時間をはじめとして、全ての教育活動を通して、社会の一員としての自覚を育てている。その他に防災訓練やチャレンジザドリーム、ジュニア訪問員、自転車盗0作戦などに参加をすることで社会に積極的にかかわろうとする態度、社会の一員として自覚が育っていく、まさにそれがシチズンシップ教育の取組の一つだと思う。
Q 教育委員会が実施する「自己肯定感」を養うことの取組は?
A 可能性を広げる、良さを見つける、励ます、認めるという視点を持って、学校教育のなかでやっている。自分を認め、相手も認めるようそういうような機会をもうけ行っている。
Q その取組によって養われた自己肯定感の達成についてはどう評価されているのか
A 学校満足度調査QUの中の承認項目に「友達、先生に認められているか?」という項目があり、活用しながら行っていきたい。
Q 以前、本区でも取り組んだ子ども議会を、学校を通しての中学生に限らず、対象を広げて継続して行ってはどうか。
A 限られた生徒の参加だったため、教育効果はどうなのかという意見があった。例えば、議会については、副読本もあり、議会はインターネットでも中継されている。様々な方法の中から考えていきたい。

意見 子ども議会についての私たちの提案は、中学生に限らず、公募も含む、もっと広範な範囲での実施の提案。児童福祉法の改正では、「子どもの意見を尊重する」ことを謳う第2条が新設された。子ども議会の開催は、法に盛り込まれたこの趣旨にも添うものでもあると考え、実施を求める。